歯周病が身体に与える影響|福知山市で歯医者をお探しなら、歯周病専門医の上田歯科クリニック

福知山市で歯医者をお探しの方は、歯周病専門医の上田歯科医院 福知山市で歯医者をお探しの方は、歯周病専門医の上田歯科医院

0773253039

[ 診療時間 ]9:30~13:00 / 15:30~18:30

[   休診日   ]木曜・土曜午後・日曜・祝日

  • twitter
  • instagram

歯周病が身体に与える影響

歯周病の主な症状 >

歯周病の原因 >

歯周病の治療法 >

歯周病が身体に与える影響 >

歯周病にならないための予防法 >

歯周病と身体の病気

歯周病と身体の病気

近年の研究で、歯周病はお口の中だけでなく、さまざまな弊害を引き起こす原因になることが解明されつつあります。以下に記載する事実を知っていただいた上で、この病気を身体の中のごく一部の不具合と油断することなく、歯周病を治療することが大きな病気のリスクを減らすことにもなると考えて、早期に治療されることが重要です。

心臓に関連する疾患

「冠状動脈」という心臓に血液を送る血管があります。これが悪くなることで起こる心臓の障害は「冠状動脈性心疾患」と呼ばれています。
実は、歯周病を発症している人は、この障害が15~24%上昇するというデータがあるのです。歯周病菌などの細菌が血液中に入り込んで冠状動脈に沈着して血管を閉塞する沈着物を作ります。これは「アテローム性プラーク(血管沈着物)」と呼ばれていますが、歯周病にかかっている人はこれの形成が加速されるのです。

糖尿病

日本には推定約700万人の糖尿病患者がいるという報告があります(2005年、日本糖尿病学会の調査による)。
糖尿病にはさまざまな合併症があり、網膜症・神経障害・大血管障害・末梢血管障害・腎症などが挙げられますが、歯周病もこれらに含まれる第6の合併症として位置づけられる可能性があります。
歯周病によっておこる炎症で「サイトカイン」という物質が作られますが、この中の一部が「インスリン」の効果を害すると言われています。インスリンは血糖値を下げる効果を持っていますが、これが阻害されると、血糖値をコントロールすることが困難になり、糖尿病の改善ができません。逆に言えば、歯周病の治療を行ってそれによる炎症を減らせば「サイトカイン」の濃度も下がり、血糖値をコントロールしやすくなるという効果を期待できます。

骨粗しょう症

「骨粗しょう症」は体内の骨量が減って海綿状となり、もろくなった状態のことを言います。比較的高齢の女性に多い病気として、特に症状などは詳しくは知らないという方でも、その病気の名前はどなたでも御存じのことと思います。
糖尿病の項目で述べた、歯周病患者の炎症した歯肉で作られる「サイトカイン」は骨の代謝にも悪い影響を与えてしまいます。歯の喪失と骨密度の関連を表す報告も挙げられていますし、骨粗しょう症の人が歯周病にかかった場合、歯槽骨が急激に吸収されて、歯周病が進行しやすい可能性も指摘されています。

早産・低体重児出産

妊娠・出産に関連しても歯周病は影響すると言われています。妊娠中は歯茎の炎症が起こりやすくなるように体が変化しており、歯周病にかかりやすい状態にあります。そしてその時期に歯周病にかかってしまうと、早産や低体重児出産の可能性が上がります。
これは血管から入り込んだ歯周病菌や「サイトカイン」が血液中をめぐって子宮に達した際に、子宮筋の収縮を起こすことで発生すると言われています。数値的には歯周病にかかっていない人に比べて、かかっている妊婦さんの低体重児出産の可能性は4倍以上というデータもあります。

認知症

認知症の中で最も多いと言われる、アルツハイマー型認知症。
脳の委縮が特徴のアルツハイマー病によって起こる認知症のことで、症状はもの忘れなどの記憶障害や判断力の低下などの症状があげられます。

心臓病

歯周病による歯茎の炎症は、症状が悪化するほど血栓を作りやすく、動脈硬化、心筋梗塞、狭心症などに繋がるリスクが高くなっていきます。また、心臓の内側の心内膜に炎症が達することで、細菌性心内膜炎を引き起こすこともあります。

動脈硬化

歯周病の炎症部で生まれた「サイトカイン」や細菌は、血液や欠陥を介して、体中に悪影響を及ぼします。それらは、血管の炎症を起こすことで動脈硬化のリスクを高めます。最近の研究によって、具体的に動脈硬化巣で歯周病菌の一つの種類が発見され、その事実が確認されています。この菌は血管内皮細胞に入り込み、血小板の凝集を高め、血栓が形作られることになります。

バージャー病

ご存じない方が多いと思いますが、「バージャー病」と呼ばれる難病があります。これは日本では「閉塞性血栓血管炎」と呼ばれるものです。手足の血管が詰まり、重症化すると手足を切断しなければならないこともあるという病気で、日本では10,000人に1人くらいの確率で見られるものです。この病気は国が指定する特定疾患の一つとしてカウントされています。
東京医科歯科大学の研究によれば、その患者の幹部のほとんどの部位から、歯周病菌の1種類が検出されたことから、この2つの病気には大きな関連があることがわかってきました。
この病気は抹消動脈に血栓を生み、抹消部の壊死を起こすものです。喫煙による血管収縮はこの病気をさらに促進させる可能性があります。この病気の改善は、温浴、マッサージ、運動などの血流の改善を中心として行われています。

生活習慣病

歯周病は、発生個所であるお口の中だけに留まらず、血液や血管を介して全身の臓器に悪い影響を与えます。年齢が上がるごとに免疫力が下がりますので、その危険性は歳と共に高まり続けます。歯周病自体も、血栓や動脈硬化の影響を受け、生活環境に強く左右される病気です。この病気は慢性的炎症をおこしますが、その炎症は細胞のみならず体全体の老化を促進します。日本の成人の8割以上が感染しているとも言われている歯周病の予防と改善は、皆さんが想像する以上に非常に重要なこととなっているのです。

関節リウマチ

関節リウマチは関節の腫れ、痛みを伴う病気で、炎症が起こる免疫異常を原因としています。特に起床時に関節のこわばりや痛みが強く、重症化すると関節の変形や機能障害も引き起こします。
この病気に対しても、やはり歯周病によっておこる炎症が生み出す「サイトカイン」が影響しています。これらが相互関係にあることも判明しており、どちらかの病気の悪化がもう一方の病気の更なる悪化を促進します。逆説的には歯周病治療を行なえば関節リウマチの改善も期待できるということも言えます。

pagetop